勉強とは熟練するということである

こんにちは、やなべです。

 

私は、元公務員をしていました。統合失調症という病気で退職をすることになったのですが、それは仕事がうまくいかないというストレスから、知らず知らずのうちに心身にストレスがたまり、爆発したものではないかと今振り返って思います。

 

とにかく公務員の仕事というのは、上司の右腕左腕となり組織をとりまく状況を見ながら自分の行動を決定していかなければならない、悲しいかな私の最も不得意とする内容でした。総合職と言われる仕事は、たぶんこの部類になるのではと思いますが、そういう世界で私は息ができずにあぷあぷしていました。

 

私にとって、上司への報告連絡相談が最も苦手とするもので、間が悪いらしく、よく「やなべは報告しなくてもいいことを報告し、報告すべきものが上がってこない。あと今忙しいから報告しないで。」と言われていました。じゃあ、いつ報告するの?という感じでしたが、周りの職員はとても優秀で上司とのコミュニケーションをしっかりと取っているようでした。

 

どうしても仕事ができない私でしたが、公務員になるときはけっこう良い成績で入ることができました。公務員になるには試験を受ける必要があるのですが、その対策はきちんとして結果を出すことができた訳です。社会人にとって、「勉強はできるんだね。」という言葉は、「仕事はできないんだね。」の裏返しで、言われると悲しくなってしまうのですが、それが私です。

 

だから今回は、勉強で結果を出すということを掘り下げて、自分の得意なことを生かすにはどうしたら良いかを考えることにします。(ポジティブだろ?)そして、これを読んでいる人がいるならば、その人に勉強で結果を出す方法をお伝えできればと思います。

 

さて、結論から言えば勉強で結果を出すということは、技能と知識を熟練させるということと等しいと思います。頭で考えるのではなく、考えなくても自然と出るようになるまで反復練習をするということなのです。技能で言えば、「手が覚えている」とかそういう感覚になります。

 

逆に言えば、頭で考えているうちは、まだ熟練していません。頭で考えるというのは新しいことを身体に覚えさせる最初の段階だということです。勉強が苦手と嘆いている人は、頭で考えれば勉強ができるようになると考えている傾向にあります。

 

たとえばです。スマホの文字入力を頭で考えながら、「そうだなあ、『い』と入力したいから、あ行の2番目の『あ』をどちらにフリックしたらいいだろう。」と考えているのは、たぶん初めてスマホに触れる人ではないでしょうか。慣れてくれば、指が勝手に動きます。スマホに慣れている人が、考えながらフリックすることはありえないのです。

 

勉強も実はこれと同じです。とにかく、同じような問題を繰り返して解くこと。そして分かったという段階で止めないこと、これが重要なのです。分かったではなく、手が勝手に動くという段階まで進めてこそ、試験で結果が出せるようになるのです。試験というのは、いわゆる作業ゲーなのです。

 

私は、とにかくこの作業ゲーが好きです。ピアノの練習もそうでしたが、とにかく反復練習を重ねて手が勝手に動くまでにします。熟練するというのは、そういうことなのだと思います。そして、作業が熟練すれば、さらに高度な作業に移行できるのです。どういうことかというと、作業というのは階層のようになっていて、一番下に基本的な動作があり、上に行くにしたがって高度な動作が要求されます。

 

そして、ここがみそなのですが、上の階層の作業をするには、必ず下の階層を熟練させる必要があります。下の階層が熟練しないうち、すなわち頭で考えながら作業しているうちは、下の作業に頭を使うので、上の作業に取り掛かることすらできないのです。あとは、その繰り返しで、下の作業を熟練させて、上の作業に頭を使えるようにする。すると、上の作業の反復練習が可能となって、上の作業が熟練するという具合です。

 

この反復練習をして熟練するという過程が、私には必要なことで、それが許されるような仕事を選びたいと思っています。果たしてそんな仕事はあるのか。まだまだ、先は分からないのです。