ストーリーを語る

こんにちは、やなべです。

 

伝えたいという想いがあり、パソコンに向かって文章を書くけれども、味気ないものができてしまい、なんだ自分はそこまで伝えたいのではなかったのか、と思うことがあります。伝えたいということと、誰かに伝わることの間には隔たりがあり、そこをどう埋めるのかが、伝える側の腕の見せ所となるのですが、私の場合は、まだまだこれから技術をつけていかなければ、というところです。どういう文章を書けば、相手の心に伝わるのかについて、ある情報発信のコミュニティーで、ストーリーを描くことの話がされていました。

 

人間は、ストーリーで記憶するという特徴があるのだそうで、たとえば歴史などを理解するときも、単語だけ並べてもなかなか記憶できませんが、前後の流れの中を見ると自然と事柄が頭に入ってくるのです。物語を作るということだと思いますが、それができれば、自分の書いた文章が誰かの心に残る確率が高くなるということです。物語は、単なる事実の羅列ではなく、論理的につながっていて、全体像がおぼろげにも把握できるようにして、先を予感させながら、詳細が気になるように情報を小出しにしていく、という特徴があると思います。

 

本を読むときも、まずは背表紙に書いてある概要や、巻頭のはしがきなどを参考に、全体像をつかんで、具体的なことを知りたいと思いながら、論理展開を追っていくという流れがあります。また、文章ではありませんが、動画でもサムネイル画像でどんな内容なのかを把握して、気になったら内容を見ていきます。名著と呼ばれる小説でも、物語の最初には、印象的なフレーズが使われることが多いように思います。まずは、読者を引き付けておいて、先を読ませて、続きが気になるようになれば成功というわけです。

 

一方で、ストーリーにも型があるという話もされていました。一般的なのは、ある経験をする前後で自分の考えや、見方が変わったというものです。これまでは、こう考えていたけれども、ある経験をして、新しい考えになった、というものです。学びの共有という形だと思うのですが、文章を書いた人の視点の変化を物語にして追うことで、読んだ人も考え方や視野が広がり、成長できるというものです。こうした情報発信をすることで、相手の心に残るようになり、結果として価値提供できるのです。